LIBRO


同僚の工藤パイセンが車の中でかけていた曲がかっこよくて、すごく気になって、いろいろ他の曲も聞いていたら、完全に虜になって、リリースパーティーにまで行ってしまった、という話です。中学生みたいな動きで恥ずかしいですが、何歳になっても素晴らしいアーティストと巡り合ったときの高揚感はたまりませんね。

自分はもちろんラップをしたことがないので、テクニカルなことはよく分かりませんが、
日本語のラップでいえば、ラッパーという職業の商売道具で最も大切なのは「日本語」だと思います。当たり前か。

日本で働く以上、他の職業、営業や企画など文系職業の人もほとんど日本語が商売ですが、よりダイレクトに日本語そのものが商売になる職業の一つがラッパーだと思っています。勝手に。コピーライターや小説家と同等の職能だと思うので、社会的地位がもっとあって然るべきです。

難しい日本語や表現はほとんど出てきません。
聞き慣れた言葉が、独特の文脈や予想外の言葉との組み合わせで、
新鮮な言葉として昇華されていくという快感を何度も味わえます。
抽象的ですいません。

一般人では到底太刀打ちできない量の日本語の素材を、普段の読書や映画、会話から採集し、アーカイブしているんだろうなと。
知識をひけらかすのではなくて、メッセージとして聞き手に伝わる速度と解像度を考えながら、丁寧に日本語を取り扱っている感じがすごくします。

圧倒的な知性に、強い嫉妬と憧れを覚えます。
自分ももっと日本語に敏感になりたいです。

「次に日常に溢れるただのノイズをアートに変えるのはどこのどいつ」
「裏切らない裏切りで楽しませる音、これが俺のままやれること」
(音信より)

一番身近なのに、一番奥が深いですよね、日本語って。
興味ある方は聞いてみて下さい。

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