清武弘嗣


最終予選のイラク戦を見ました。
清武選手を考察せずにはいられず筆を取りました。

セレッソ、ニュルンベルク時代から滲み出てましたが、セビージャに移籍した現在、有り余るサッカーセンスが爆発しています。セビージャで出場できないのが本当に惜しい。

TV観戦していてストレスを感じることがまったくない。
正しいタイミングで正しいプレイを選択できる。
これはバルセロナのイニエスタを観ていていつも感じることですが。

常に動きながら連続性を保ったアタックが出来ることが清武選手の一番の強みです。
ボールをもらったら一番状態のいい選手にはたき、すぐに次の動きに移る。
自分が動くことでピッチの上に起点を作り数的優位を生み出すんですね。
頭が常にフル回転しているから次ぎのプレイに移るのが誰よりも早い。
そして味方を活かして崩すから好不調の波が少ない。
活かされることを待っているエース香川選手とはそこが一番の違いです。

自ら状況/局面を創造できる。

そして浮き球の処理やターン、ダブルタッチなど超絶技術を時折チラつかせてくるあたり。往年のフットボールファンも涎が垂れっぱなしです。

ただし、この清武選手の「サッカーセンス」としか表現できない特徴は非常にわかりづらいのと他力本願でもある。フットボールに造詣が深い監督とサッカーIQの高い選手、もしくはストライカーと巡り合わないと埋もれがちなんです。

だから、もうひとランク上の選手。つまり、セビージャで出場機会を勝ち取り、日本代表の中盤の核となるためには、「サッカーセンス」に加えて、もう少しだけ分かりやすい強み、つまり「ゴール」が絶対に必要だと思います。1シーズンに7〜8点ぐらいでいい。

個人的に参考になるのはバルセロナ時代のセスクかなと思っています。
アーセナル時代はまさに中盤のコンダクターでしたが、メッシがゼロトップで君臨するバルサに移籍したセスクは、メッシが空けたスペースを突くアタッカーとしてそのスタイルを微調整してました。はたいて、受けて、ペナルティーエリアに侵入してゴールに流し込む。そんなに難しいことをせず、セスクはゴールゲットを重ねていました。

清武選手も、ミドルは筋力的に期待できそうにないので、ペナルティエリアに侵入する怖さを早急に獲得すべきかと。まだ自分にしっくりくるゴールパターンを持っていないと本人も自覚していると思います。

本田選手の動きはナウマンゾウのように鈍く、トラップもお粗末ですが、それでも「何を考えているのか分からない不遜なメンタル」という怖さがあります。本当に絶対絶命になったらやっぱり本田選手が決めてくれるのでは、というハッタリがあります。
大一番で頼りになるのは上手さよりも怖さです。

清武選手にゴールという武器が備わった時、本田選手がお役御免となるでしょう。
(なお、エース香川選手にはもう何も期待していません。)

次戦アウェーのオーストラリア戦の清武選手に期待しています。




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