Hi-STANDARD



16年振りはさすがに戸惑いますよね。

昔付き合っていた彼女に10数年ぶりに偶然出会った時のような複雑な心境。
綺麗な思い出のまま胸の中にしまっておきたかったような、やっぱりもう一度会いたかったかのような。心の準備が全く出来ていないタイミングで不意をつかれました。

ニュースを聞いたときは、嬉しかったけど、正直怖さの方が大きかった。
皆そうだったと思います。

小生33歳。ご多分に漏れずメロコアズブズブ世代にとって、ハイスタは今の50代〜60代にとってのビートルズのような存在です。同時代性というか圧倒的な普遍性がありました。ハイスタが出発点にあって、そこからブラフマンを熱狂したり、ハスキングビーに流れたり、バックドロップボムに圧倒されたり、そこからの広がりは人それぞれでした。(ちなみに僕はキャプテンヘッジホッグに流れました)ただし、やっぱりハイスタ御大は別格でした。LIVEを経験した人なら分かると思いますが、スケール感と演奏力が他のバンドとはケタ外れでした。ハイスタがいると全てのバンドが前座に見えてしまうほど、一発で場の空気を全部かっさらっていく包容力とパワーがありました。フックの効いたメロディーラインはもちろん、難波君と健君のヘタウマな愛嬌感をツネの高度なドラミングが後ろ立てすることで、あのハイスタマジックは生まれていたと思います。それはテクニックではなく、グルーブ感としか表現できないものです。

自分の中では青春時代の伝説として成立していたのに、まさか新曲を出してきた。
期待してはいけないと言い聞かせながらも期待してしまう。

で、CDを買って聞いてみたら、ちゃんとハイスタで安心しました。
(個人的には1曲目と4曲目が好きです。)

健君のソロではずっと物足りなくて。
難波君のソロは明後日の方向すぎてついていけなくて。
追いかけていた幻想がようやく目の前に現れて信じられない気持ちです。

難波君のボーカルは健君のギターの上に乗っかることで成立するし、健君のギターはツネのドラムとシンクロすることで躍動する。

久しぶりにハイスタの新曲を聞いて「グルーブ」っていう概念は存在するんだと確信しました。理論を超越したノリってやつですかね。お互いがお互いの短所を補い合い、持ち味を引き出し合う関係性。言葉を介さなくても、それぞれが役割を自覚し、自然と集合体としてのパワーを発揮する。いわゆる阿吽の呼吸がグルーブを形成しているのだと思います。

結局、そんな仲間に出会えることが一番幸せなことなのだと思います。

これからカバーアルバムを出して、ツアーもやるということ。
ハイスタはフルアルバムで持ち味を発揮するバンドだと思うので、ツアー中に仲違いせず、4枚目のアルバムを出してもらいたいですね。







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